【書評】クラクションを鳴らせ! 中野優作

この本はこんな人にオススメ!

中野優作さんのファン

中野さんのファンの方には非常にオススメできます。ビッグモーター時代のハードシングスを乗り越えたエピソードは、胸にくるものがあります。

Youtubeですでに語らている部分もありますが、詳細を当時の状況を含めて知ることができます。

営業を生業にしている人

中野さんは26歳でビッグモーターに入社し、営業の研究と実践の積み重ねによって、1年ほどでトップセールスなった方です。

本書には中野さんの営業ノウハウが贅沢なほど開示されています。読んでいると、トップセールスはこうやって考えるのか…と「目から鱗」なことが多くありました。

営業職の方、特に車の営業をされている方には非常にオススメできます。

今現在ハードワークをしている人(中野さんはかなりのハードワーカーです)

私が最も読んでほしいのは、今現在ハードワークに追われている人です。

後述しますが、中野さんは現在にいたるまで、とてつもない仕事をこなされています。

大企業に入社して1年半で店長に任命→新卒社員のみで大規模店の立ち上げ→2ヶ月で更迭→営業本部→子会社の代表取締役…などです。

これらの仕事にまつわるエピソードが「漫画みたいやな…」と思える衝撃度のものばかりです。

組織をマネジメントする方(特に若くしてリーダーとなった人)

著者の中野さんは28歳の時にビッグモーターの店舗の社長として、チームを引っ張る立場を経験します。

自分よりも年齢が上で勤務歴も長い方をまとめ上げる必要がありました。その時中野さんがどういう施策を打ったのか、というところは非常に参考になるのでオススメです。

本書を読むきっかけ

ある日、私が大好きな「レッツゴーなぎら」さんという方のYouTubeを見ていた時のことです。

なぎらさんの企画で経営者に1日密着を行うシリーズがあり、そこで登場したのが本書の著者である中野優作さんでした。

初めて中野さんを観たのにも関わらず、私は20分ほどの動画で中野さんの大ファンになっていました。中野さんが発する一言一言が私のハートをしっかりグリップしました。

その動画がこちら。アツい気持ちになれておすすめです。

すっかり中野さんにハマった私は、中野優作さんのYouTubeチャンネルも観るようになりました。

中野さんのチャンネルは、何者かになりたい20代〜30代におすすめできます。
最近の動画で好きなやつ↓

話が逸れましたが、そんな憧れの中野さんが本を出されることになりました。
これは読むしかないでしょ!とおもって書店に走ったのです。

なお、本書で語られるビッグモーターの闇については、正直興味が薄いためこの記事では触れません。

この本のここが好き!

ハードワークの経験談が気持ちを奮い立たせてくれる!

本書の1番の魅力は中野さんの26歳以降の社会人としての経験談です。

著者の中野さん、はっきり言って異常なほどのハードワーカーです。一時期は血尿を垂らしながら仕事をされていたようです(やりすぎ)。

そこまでして、成長と数字を追い求める姿勢は、特に20代〜30代の若い世代のビジネスパーソンに刺さると思います。私自身も目標達成のために20代は死ぬ気で働こうと思っているところですので、本書は励ましになりました。

ちなみにハードワーカー関連で言うと、サイバーエージェントの藤田晋社長が書かれた「渋谷で働く社長の告白」も非常におすすめです。

マネジメントの手法と人の動かし方を学べる!

本書を読むことで、リーダーとして組織をいかにマネジメントしていくか、人を動かすにはどうすればいいか、ということが分かります。

中野さんは28歳の時に、ビッグモーターのある店舗の店長としてスタッフをマネジメントをする立場になりました(このとき、中野さんはマネジメントという言葉すら知らなかったそうです)。

中野さんが店長を任された店舗は業績が悪く、一年に店長が何度も交代するような店でした。業績が悪いため店の雰囲気も暗かったと言います。

そんな店舗に配属された時、中野さんは「1ヶ月にクルマを70台(前月の2倍)売る」という販売目標を掲げます。この目標は達成できれば全国一位を取れるレベルだったようです。もちろん業績が悪い店舗で達成することは大変難しい数字です。

1ヶ月後、目標達成まではいかなかったものの、その店舗の記録を数年ぶりに更新する販売台数をたたき出したようです。入社して1年と少し&初めて店長としてマネジメントにチャレンジしたと考えると凄まじいですね…。

中野さんは掲げた販売目標を現実のものとするため、以下の3つのマネジメント施策を実施していたようです。

  • やりがいのある目標設定
  • 貢献意識を持たせるためのフィードバック
  • トップセールスまでの道のりをイメージさせ続ける

各施策の具体的な内容は本書をご覧いただくとして、ここではマネジメントの根底にある中野さんの圧倒的な熱量について紹介させてください。

中野さんのマネジメントについて当時の社員さんはこう語ったようです。

「お前らがやらないなら俺が行くよ」とすぐ商談に割って入ってくるし、一日に何回も「売れそう?」「アポ取れた?」としつこく聞いてきたらしい。1時間前にも言ったわ(笑)と思っていたらしい。
そして毎日「やれるって!」と言ってくるからやるしかなかったそうだ。

クラクションを鳴らせ! 中野優作

どうですか?うざい上司にも見えるかもしれませんが、私は中野さんのアツさが伝わってくるのでこの部分が好きです笑

「クラクションを鳴らせ!」で思わず泣いてしまったエピソード

私は本書を読んで思わず涙が出てきたエピソードがあります。それを紹介します。

それは中野さんがビッグモーターのグループ会社の代表取締役に就任した時のお話です。

グループ会社の旧態依然とした体制を改革する上で、中野さんは次長に更迭を告げる必要がありました。ビッグモーター社長から更迭するように言われていたのです。

中野さんにはわかっていました。更迭を告げた場合、その次長は会社を去るだろうと。

次長は社員・お客さんからの信頼が厚く、営業スキルやリーダーシップに優れている方でした。中野さんが代表取締役につく前からのベテランで、中野さん自身も次長の人柄や能力を尊敬していました。

いざ、次長に更迭を告げる日、中野さんはどうしても次長がいる店舗に行けず、車で何度も店舗の前を通り過ぎては戻ってくるということを繰り返したようです。尊敬している人間に対し、上の立場から別れを告げることがどれほど辛いことか、私には想像もできません。

なんとか店舗に行き、次長を目の前にするも、中野さんは言葉を発することができません。

中野さんの様子を見て事情を察し次長は、「力になれなくて申し訳なかったね。あとは頼みます」と言い、去っていったとのことです…。

僕はこの時に自分で会社を作ることを決断した。二度とこんなことが起こらないように、全員を守れる強い力を手に入れることを決めた。

クラクションを鳴らせ! 中野優作

このエピソードを読んだ時、私は組織運営で迫られるあまりに辛い選択にどう向き合うべきか?ということを考えさせられました。

「クラクションを鳴らせ!」を読んで感じたことと自分の変化

本書を読んで、「目標を掲げ、それを仲間と共有する」という基本の重要性を再認識しました。

中野さんはいつでも仲間に夢を語り、同じビジョンを見られるようにしていました。目標達成を目指す上で、見当違いな行動をしないためにも、何度も目標に立ち返ることは重要です。

私個人も仕事でリーダーとしての働きを求められている局面にいるので、仲間に目標とビジョンをしつこいくらいに共有していこうと思います!笑

大変学びが多い本です。ぜひ読んでみてくださいね〜( ˊᵕˋ )

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