こんにちは!イノブログのイノです。
わたしは読書が大好きで年間200冊以上読む読書オタクです。特に小説で言えばミステリーが大好物。これまで数多くの名作を時には睡眠も忘れて読みあさりました。
そんな私が、「これは聴かないともったいない!」と感じるミステリージャンルのAudibleを7冊ご紹介します!
どの作品も面白すぎるので、読んでいないものがあれば即ライブラリーに追加して、通勤・通学時間などに聴いてください。
この記事はこんな人におすすめ!
Audibleで次にどの作品を聴くか悩んでる人!
ミステリー初心者でおすすめを知りたい人!
儚い羊たちの祝宴
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「ブラックな少女たちが織りなす名作短編集」です。
この作品の魅力
この小説の魅力は、どこか常人離れした少女たちと、背筋が凍る展開にあります。
完璧な家柄と能力を持ちながら「秘密の書棚」を持つお嬢様、異常な記憶力と明晰な頭脳を持つ謎の召使いなど、大変魅力的な女の子が続々登場し、飽きることがありません。
ずっとこの作品の世界観を味わっていたいと思わせるものがあります。
また、単純にミステリー短編集としてクオリティが高く、一つ一つの結末に思わず「うわぁ…」と声を出してしまいます。
この作品はこんな人におすすめ
- 面白い短編集を探している人
- 魅力的な女の子が登場する物語が好きな人
あらすじ
夢想家のお嬢様たちが集う読書サークル「バベルの会」。夏合宿の二日前、会員の丹山吹子の屋敷で惨劇が起こる。翌年も翌々年も同日に吹子の近親者が殺害され、四年目にはさらに凄惨な事件が。優雅な「バベルの会」をめぐる邪悪な五つの事件。甘美なまでの語り口が、ともすれば暗い微笑を誘い、最後に明かされる残酷なまでの真実が、脳髄を冷たく痺れさせる。米澤流暗黒ミステリの真骨頂。
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印象的な一文
身内に不幸がありまして
儚い羊たちの祝宴
本作ひとつ目の短編のタイトルです。私はこの短編がきっかけでミステリーにのめり込むようになりました。
本作を読んだ人は、この一文が忘れられないでしょう。
爆弾
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「文章から火薬の香りがする超ハラハラミステリー」です。
この作品の魅力
この作品の魅力は、映像が見えてくる文章と登場人物同士の心理戦にあります。
都内で起きる爆破事件を予言する謎の男スズキタゴサクと、スズキを取り調べて事件を解決しようとする警察との熾烈な心理戦が描かれます。
この心理戦の描き方が見事なんです。
爆発によってもたらされる混乱と、一刻も早く事件を解決しようとする警察の葛藤。
どんな結末が待っているのか?夢中で読んでしまいます。
Audible版のナレーターの皆さんもお見事です。ピッタリと登場人物にあった声と話し方で最高でした。
この作品はこんな人におすすめ
- ハラハラするストーリーに惹かれる人
- 警察が絡むサスペンスが好きな人
あらすじ
東京、炎上。正義は、守れるのか。
些細な傷害事件で、とぼけた見た目の中年男が野方署に連行された。
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たかが酔っ払いと見くびる警察だが、男は取調べの最中「十時に秋葉原で爆発がある」と予言する。
直後、秋葉原の廃ビルが爆発。まさか、この男“本物”か。さらに男はあっけらかんと告げる。
「ここから三度、次は一時間後に爆発します」。
警察は爆発を止めることができるのか。
爆弾魔の悪意に戦慄する、ノンストップ・ミステリー。
印象的な一文
「わたしのような人間は、きっとけっこう、たくさんいます。何もできず、何も生まず、誰からも見向きもされない存在です。道端の石ころのような存在です。立派な靴で歩ける人は、石を蹴ってもなんとも思わないでしょう?痛くも痒くもないでしょう?だって石ころですもんね。顔のない人間ですもん。のっぺらぼうです。そんなのは、人間じゃない。
爆弾
爆破を予言する謎の中年、スズキタゴサクのセリフ。
「いずれ後悔するよ。おれに会っちゃったこと。夜も寝れないくらいにね」
爆弾
超有能警察官、類家(るいけ)のセリフです。
「爆弾」には魅力的な登場人物がたくさん登場しますが、私が大好きなのがこの類家です。
類家は非常に鋭い洞察と、狂気じみた心理戦の繰り広げ方で事件を解決しようとします。
こんなに頭の回転が早かったら楽しいだろうな…と作品とはあまり関係のない感想をもちました。
果たして類家は事件を解決に導けるのか?本書をぜご覧ください。
カラスの親指
この作品をひとことで言うと
この作品を一言で言うと「天才詐欺師の手のひらで転がされる快感」です。
この作品の魅力
この作品の魅力はなんと言っても著者の道尾秀介さんが張り巡らせた無数の伏線(罠)にあります。
本作を聴いていると、何回も何回も登場人物に騙されることになります。
「私は騙されないぞ!」と疑ってかかるのもいいのですが、ノーガードで読み進めて気持ちよく騙されてしまう方が、この作品を堪能できるのではないかと思います。
他のミステリー作品よりも「騙された!」という快感を多く味わえる作品です。
この作品はこんな人におすすめ
- 思いっきり騙される快感を味わいたい人
- 仲間たちと一つの目的に進む話が好きな人
あらすじ
人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!
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印象的な一文
「ずっと地面に這いつくばるようにして生きてきたんです。人を、下から見上げてばっかりだったんです。だから──だからいつか、飛びたいです」
カラスの親指
武沢に今後の展望を尋ねられたテツさんが発したセリフ。
テツさんの愛らしさと、バックボーンにある壮絶な過去がこのセリフに深みを与えています。
ある男
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「自分とは何か?死とは何か?問いかけてくる哲学ミステリー」です。
この作品の魅力
この作品の魅力は、作品を通して読者に投げかける哲学的な問いにあります。
主に「アイデンティティ」、「死生観」や「愛」について、登場人物のセリフから興味深い考え方を学ぶことができます。
「自分とは何か?」「大切な家族を失った時、その事実をどう受け止めるのか?」という問いに、自分ならどう考えるか?と言う視点で読むとこの本の味わいはもっと深くなります。
この作品はこんな人におすすめ
- 哲学的な問いが好きな人
- 味わい深い文章が好きな人
あらすじ
弁護士の城戸は、かつての依頼者である里枝から、「ある男」についての奇妙な相談を受ける。
宮崎に住んでいる里枝には、2歳の次男を脳腫瘍で失って、夫と別れた過去があった。長男を引き取って14年ぶりに故郷に戻ったあと、「大祐」と再婚して、新しく生まれた女の子と4人で幸せな家庭を築いていた。
ところがある日突然、「大祐」は、事故で命を落とす。悲しみにうちひしがれた一家に、「大祐」が全くの別人だという衝撃の事実がもたらされる……。愛にとって過去とは何か? 人はなぜ人を愛するのか。幼少期に深い傷を負っても、人は愛にたどりつけるのか?
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「ある男」の人生を探るうちに、過去を変えて生きる男たちの姿が浮かびあがる。
印象的な一文(微ネタバレ注意)
子供の死を、過去ではなく、そんなふうに、未来で自分を待ってくれているもののように感じ出したのは、いつ頃からだろう?遠ざかるのではなく、少しずつ、近づいている。──不幸にして、彼女はそれを信じ込める人間ではなかった。本気なら、あと四十年ほども天国で遼を待たせることになる。そんなことは出来るはずがなかった。それでも、とても真っ当な考えとは思えなかったが、最も愛する人たちが、自分よりも先に死んでくれているというのは、彼女の死の不安を宥め、孤独な生を支えてさえいるところがあった。
ある男
はじめてこの文章をAudibleで聴いた時「自分はいま、ものすごい小説を読んでいる」と感じました。
親しい人を亡くしたときに「死んだあの人は天国で自分を待っていて、いつか死ぬ時に再会できる」と考える。
そ
あまりに辛い現実から自分を守るためにそう考えようとするが、本当はありえないと分かっている。
そんな人の心理が精緻な文章で描かれています。
ハサミ男
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「なぜか惹かれる猟奇殺人鬼の魅力」です。
この作品の魅力
主人公は、特製のハサミを使った残忍なやり方で女学生を狙う連続殺人鬼「ハサミ男」。
この作品の魅力はなんといっても主人公であるハサミ男の生き様です。
ハサミ男は自分のことを太った醜い存在と思っていて、日々あの手この手を使って自殺を図っています。しかし、毎回詰めが甘くて成功しません。ドジっ子なんです。
事情を知っている医師からは冷ややかな目で見られています。
殺人鬼なのにどこか愛くるしさを感じる私生活と、時折発揮する知性によって、数々の読者を虜にしています(たぶん)。
ただ、本作は登場人物の魅力だけでなく、ミステリー小説としてのオモシロさも尋常ではありません(第13回メフィスト賞受賞)。
細かい言及は避けますが、とにかく面白いミステリーが欲しければ「ハサミ男」はおすすめです。
この作品はこんな人におすすめ
- サイコパスが好きな人
- ミステリー小説に文学的魅力を求める人
あらすじ
美少女を殺害し、研ぎあげたハサミを首に突き立てる猟奇殺人犯「ハサミ男」。3番目の犠牲者を決め、綿密に調べ上げるが、自分の手口を真似て殺された彼女の死体を発見する羽目に陥る。自分以外の人間に、何故彼女を殺す必要があるのか。「ハサミ男」は調査をはじめる
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印象的な一文(重大なネタバレなし)
すべてがFになる
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「チート級天才ふたりの頂上対決ミステリー」です。
この作品の魅力
本作の魅力は二人の天才の知能戦です。
一人目の天才は主人公であるN大助教授の犀川創平。もう一人の天才は「神話的な存在」と称される大天才工学博士の真賀田四季。
真賀田四季の部屋で起こる殺人事件を、彼女が遺した「すべてがFになる」という謎のメッセージをもとに、犀川が解決に臨みます。
とにかく、登場人物それぞれの知能レベルの高さが、見ていて気持ちよさを感じます。
ところどころ、というかほとんど何を言っているか分からない部分もありますが、それでも圧倒的な展開を見せてくれる本作は一読の価値あり!です。
この作品はこんな人におすすめ
- 理系の人
- 「よくわからんがとにかくすげぇ!」を感じたい文系の人
あらすじ
孤島のハイテク研究所で、少女時代から完全に隔離された生活を送る天才工学博士・真賀田四季。彼女の部屋からウエディング・ドレスをまとい両手両足を切断された死体が現れた。偶然、島を訪れていたN大助教授・犀川創平と女子学生・西之園萌絵が、この不可思議な密室殺人に挑む。
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印象的な一文
「思い出と記憶って、どこが違うか知っている?」
すべてがFになる
「思い出は全部記憶しているけどね、記憶は全部は思い出せないんだ」
犀川が萌絵に語る印象的なセリフ。
なんともおしゃれな表現を挟み込んでくるのも、この作品のニクイところです。
方舟
この作品をひとことで言うと
この作品をひとことで言うと「驚愕の展開!2022年Twitterを最も騒がせたクローズド・サークル」です
この作品の魅力
この作品について、詳細を語ることは難しいです。
できる限り、前情報なしで聴いて(読んで)ほしいからです。
一時期X(旧Twitter)が騒然となりました。
読書好きのアカウントが口を揃えて言うのです。「方舟」はヤバい、と。
本作「方舟」は令和のミステリー小説でトップレベルの衝撃を、あなたにもたらしてくれます。
この作品はこんな人におすすめ
- とにかく衝撃を味わいたい人
- 「クローズド・サークル」が好きな人
あらすじ
9人のうち、死んでもいいのは、──死ぬべきなのは誰か?
大学時代の友達と従兄と一緒に山奥の地下建築を訪れた柊一は、偶然出会った三人家族とともに地下建築の中で夜を越すことになった。
翌日の明け方、地震が発生し、扉が岩でふさがれた。さらに地盤に異変が起き、水が流入しはじめた。いずれ地下建築は水没する。
そんな矢先に殺人が起こった。
だれか一人を犠牲にすれば脱出できる。生贄には、その犯人がなるべきだ。──犯人以外の全員が、そう思った。タイムリミットまでおよそ1週間。それまでに、僕らは殺人犯を見つけなければならない。
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