本書はこんな人にオススメ!
本書は次のような人の助けになってくれる本です。
- 「自分の考えを言え」と言われても何も思いつかない人
- 仕事ができる人の「考え方」を学びたいと思っている人
本書の主張
世の中には決まった答えがないことが圧倒的に多いです。
例えば、参加者が楽しめるイベントを企画する時、人によって企画の案は無数にあります。
筆者は答えのない仕事をゲームと捉え、思う存分楽しみましょう!と強調しています。
では、いかにして「答えのないゲーム」をプレイするのか?
本書ではそれが詳しく紹介されます。
本書から得られる学び①「示唆」
本書ではファクト(事実)から「示唆」を導き出すことが強調されます。
例えば友人と街を歩いていて「お腹空いてない?」と聞かれた時、
「そう尋ねてくるということは、こいつの方こそお腹が空いていているのだろう」「どこかに寄って食べて帰りたいのだな」といったことは、友人の発言から読み取れる「示唆」です。
示唆を導き出すことで、そのまま自分の考えとして発言できます。
筆者に言わせれば、自分なりに示唆を読みとり発言することで、「仕事」という答えのないゲームを楽しもうぜ!と言うことなのです。
そして、示唆を読み取る習慣を作るため、「何が言えるっけ?」を口癖にすることが提案されています。
目の前の事実に対して「何が言えるっけ?」と問うことで自分なりの考えを深めることができます。
本から得られる学び②「思考のプロセス」
筆者が紹介する思考のプロセスは以下の通りです。
ステップ1:論点を立てる
「答えのないゲーム」を楽しむ思考技術 高松智史
ステップ2:ファクトから示唆を抽出する
ステップ3:仮説を立てる
ステップ4:仮説を検証する
ステップ1の「論点を立てる」では、問題に対して解決しなくてはいけないことは何か?と考えをまとめます。
このステップを飛ばして作業を始めることを、筆者は「とりあえず作業は炎上の始まり」と非難します。
まず、何を解決しなくてはならないのか、と言うことを明確にします。
ステップ2の「ファクトから示唆を抽出する」では、「何が言えるっけ?」と問い示唆を導き出します。
ステップ3の「仮説を立てる」では、解決策の仮説を立てます。前のステップで論点と示唆が充実していれば、このステップは「ウィニングラン」の感覚になります。
ステップ4の「仮説を検証する」では、実際に行動に移して仮説検証を行います。
自分が繰り出した仮説に辻褄が合わないことがあれば、ステップ3に戻り新たな仮説を立てます。
以上の4つのステップを実直に実行することで、自分の考えをもとに行動できる人になっていきます。
最後に
本書はこのように自分で考えることの楽しさを教えてくれる本です。
読み終わった後、「早くこのやり方を試したい!」とワクワクさせてくれる一冊です。
この記事では紹介しきれない魅力に詰まった本ですので、是非手に取って読んでいただきたいです。