この本はこんな人におすすめ!
- 天才芸人上田晋也の考えを知りたい人
この本には30代の上田さんが過ごした生活やその時に考えていたことが書かれています。上田晋也さんが好きな人ならまず間違いなく満足できる内容の濃い一冊です。
- 最近元気がない人、本を読んで笑いたい人
「世知辛い世の中。」「最近笑えてないな。」そんな人には本書でたくさん笑って欲しいです。天才芸人上田晋也さんが思わず笑えるエピソードを極上の文章表現でお送りしてくれます。特に詳しく言えませんが、本書の「童話ツッコミ」のコーナーは最高です。
- 一歩先へ進みたいビジネスパーソン
この頃クリティカルシンキング(批判的思考)が社会人に必要な能力として紹介されることがあります。これは要するに物事にツッコむ能力のことです。
ツッコミといえば上田晋也さんは芸能界切っての天才ツッコミです。その能力は本書でも抜群に発揮されており、次から次に繰り出される鋭いツッコミに圧倒されてしまいます。
本書を読めばクリティカルシンキングのヒントを得られることが期待されますので、ビジネスパーソンにもおすすめです。
個人的に心に残った言葉
世の中ハッタリでなんとかなる、という持論を持っており、実際私は物心ついた時から今まで、はったりだけで生きており、息子が生まれた時には、”ハッタリ”という名前にしようと本気で当て字を探したくらいだ。
上田晋也『激変 めまぐるしく動いた30代のこと』より
上田晋也さんが残した名言の一つに「手頃だねえ。」というものがあります。
上田さんはたとえそれが自分の財布に大打撃となるような買い物でも、大人の余裕をもって「手頃である」とよくおっしゃるそうです。
外から見ればハッタリに見えるかもしれませんが、上田さんはこの”ハッタリの力”で修羅場をくぐり抜けてきたようです。
思わぬピンチに陥ったときに弱気でいると、周囲の人にもその気持ちが伝わり場のムードが沈むことがあります。
思い切って「こんなことは訳ないですよ」と余裕をかましてみるのも良いかもしれません。
自然と自分が大きくなったように感じることでしょう。
『あなたはあなたが使った言葉でできている』という本があるくらいです。本心がそうでなくても「そうである」と言えばその通りになっていくのです。
使い過ぎには注意ですが、ハッタリで自分自身を鼓舞するのも大事だなと学びました。
※上田さんは本文中で「苦しい時は苦しいと言えるようになりたい」とも仰っています。行き過ぎのハッタリで身を滅ぼすようなことは避けたいものです。
後書き
コロナ禍の現在、思いっきり笑うことは少なくなっているように感じます。
そんな中、本書は目まぐるしく働いた時代の上田さんを知ることができ、生きる活力をもらえましたし、たくさん笑わせていただきました。
上田さんの暖かで情熱的な人柄が伝わってくるので、何回も読み返してパワーをもらいたいと思います。